[11/14~] インド資金調達まとめ – ファッションポータル / クラウド生体情報モニタ / モバイルゲーム

今週は15社のスタートアップが合計で$40Mの資金調達を行いました。

その中で特に気になった4社をご紹介します。

 

Koovs [ファッションポータル]

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ベンチャー($16M):Times of India Group, Other Investors

オンラインファッションポータルを運営するKoovsはTimes of India Groupとその他投資家から合計$16Mを調達しました。今回の調達は、2015年9月に発表された3年間にわたる投資プログラムの一部です。

Koovsは自社ブランド商品と外部のトップファッションブランド商品をECサイト上で販売しています。

インドのファッションEC市場は、中間層とインターネットユーザーの増大により急拡大しています。Googleによると、2020年までにインドのEC市場規模は$100-120B(約11-13兆円)となり、そのうちファッションEC市場規模は$35B(約3.9兆円)を占めると予測されています。2015年の日本のファッションEC市場規模が約1.4兆円ですので、その2倍以上になるということですね。

Koovsの競合にはFlipkart傘下のファッションECサイトMyntraやJabongをはじめとし、多くのファッションECスタートアップがあります。

 

Stasis Labs [クラウド生体情報モニタ]

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シード($5M):RTP-HC, Wonder Ventures, Techstars Ventures

クラウドベースの生体情報モニタリングサービスを提供するStasis LabsがRTP-HCやWonder Ventures、Techstars Venturesなどからシードで$5Mを調達しました。

Wikipediaによると生体情報モニタリングとは、”人のバイタルサインをモニタリングする装置である。心電図・心拍数、血圧、体温といったバイタルサインをモニタリングし(=継続的に測定・記録し)、患者の状態が異常になったときにはアラーム音などで知らせる。”

Stasis Labsは、患者が装着する生体情報モニタリングデバイスと、そのデータを医者が確認するためのAndroidタブレットを従量課金で病院に提供している。1日のサービス利用で患者の支払う$14のうちの$7がStasis Labsの収益となる。

Stasis Labsによると、未だに世界中の病院の多くがこうした生体情報モニタを導入しておらず、看護師が6時間に一度患者の確認を行っている。そして、病院内での患者の容態悪化や死亡の75%はモニタリングの不足が原因だという。

 

PlaySimple [モバイルゲーム]

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シリーズA($4M):SAIF Partners, IDG Ventures India

モバイルゲーム開発を行うPlaySimpleがSAIF PartnersとIDG Ventures IndiaからシリーズAで$4Mを調達しました。2016年3月にはGoogle Launchpad Acceleratorにも選出されています。

PlaySimpleは2014年に元Zyngaのメンバーによって創業され、これまでにGuessUpとWordTrekの2つのタイトルを公開しており、合計1000万ダウンロードを突破していると発表しています。ユーザーのほとんどはインドではなく、米国、オーストラリア、カナダからのようです。

インドのモバイルゲーム市場はまだまだ小さく、$40-50M(50億円前後)ですが、今後モバイル決済の普及と中間層の増加により、大きく成長する市場になると思われます。

 

vClusive [ラグジュアリーマーケットプレイス]

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ベンチャー($6.3M):Hunch Ventures

ラグジュアリーブランド商品のオムニチャネルマーケットプレイスを運営するvClusiveがHunch Venturesやエンジェル投資家から$6.3 Mを調達しました。調達額はテクノロジーとマーケティング、ブランディングキャンペーンに使用されます。

vClusiveは消費者が様々なデバイスから商品にアクセスすることを可能にし、ラグジュアリーブランドの顧客獲得やリテンション、エンゲージメントのサポートを行っています。パーソナルスタイリングやオンラインショウルーム、招待制イベント、会員特典サービスなどを運営しており、8.5万人の会員と120以上のブランドをプラットフォーム上に抱えています。

インドのラグジュアリーマーケットは2012年の$5.7B(約6000億円)から2016年内に$18B(約2兆円)まで成長すると予測されています。

 

【その他の資金調達を発表したスタートアップ】

WorkIndia:ブルーカラージョブポータル(アスカホールディングスからの調達)

Tpot:チャイ屋

Trip Tap Toe:旅行ポータル・コンシェルジュサービス

LawRato:リーガルアドバイスサービス

Scienaptic:データアナリティクス

GoZefo:中古家具売買プラットフォーム

NoBroker:個人間不動産取り引きポータル

ElasticRun:ステルススタートアップ

Active.ai:会話型バンキングサービス

Aermed:オンデマンド医薬品デリバリー

Pictor Imaging:商品写真撮影アプリ

GramCover:保険マーケットプレイス

 

【M&A・ビッグニュース】

  • 南アのNaspersがインド向けVCファンドNaspers Venturesを設立予定と発表しました。対象ステージはアーリーからミドルで、投資サイズは$10-50Mを予定しています。対象マーケットはヘルスケア、教育、物流、ECです。Naspers本体はこれまでにクラシファイドのOLX、旅行サイトibibo、オンラインペイメントPayU、そしてFlipkartの15%の株式を取得しています。

 

参考:Funding Galore: Startup Fundings Of The Week [14 November – 19 November]

サイバーエージェントベンチャーズのインド投資リサーチャーとしてインド在住。大学時代に休学し、インドで不動産事業立ち上げとEdtechスタートアップQuipperでインターン。今後20年間でインド、東南アジア、アフリカで起こるであろう経済成長と社会変化に携わりたく現地で奮闘中。

河野 優人(Yuto Kono)

サイバーエージェントベンチャーズのインド投資リサーチャーとしてインド在住。大学時代に休学し、インドで不動産事業立ち上げとEdtechスタートアップQuipperでインターン。今後20年間でインド、東南アジア、アフリカで起こるであろう経済成長と社会変化に携わりたく現地で奮闘中。