[10/3~] インド資金調達まとめ – 中古家具ポータル / 農産物B2Bマーケットプレイス / フードデリバリー

今週は26社のスタートアップが合計で$42.5Mの資金調達を行いました。

その中で特に気になった4社をご紹介します。今週は日系投資家による投資案件が多かったです。

 

GoZefo [中古家具ポータル]

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シード($1.05M):Helion Venture Partners, Beenext

中古・訳あり家具のポータルサイトGoZefoがHelion Venture Partnersをリードに$1.05Mを調達しました。日系のBeenextも今回のラウンドに参加しています。4人の創業者たちは全員インドのトップエンジニア大学IIT出身で、BCG、Helion Venture Partners、Amazon、Flipkartなどでの経験を持っています。

僕たちは現在バンガロールでシェアハウスをしているのですが、家にある冷蔵庫や洗濯機、机や椅子は全てGoZefoで揃えています!

僕らがインドで安くてある程度ちゃんとしてる家具を買おうとした時にあった選択肢は以下の5つです。

  1. オフラインの分散したローカル小売店で購入
  2. 少し高めのオフライン家具チェーン店で購入
  3. PepperFryUrban Ladderのような少し高めのオンライン家具ECで購入
  4. FurlencoRentomojoで家具レンタル
  5. GoZefoで中古・訳あり家具を購入

1で探すのは時間と労力がかかります。どこにどんな家具がいくらで売られているかあまりよくわかりません。また、2と3は僕たちには少し高すぎました(泣)

4と5が有力な選択肢となったのですが、僕たちは1年以上バンガロールに住む予定なので、購入したほうがコスパが良いと判断して最終的にGoZefoを選びました。さらにGoZefoは買い取りサービスも提供しており、一定期間内で使用状況が酷くなければこの価格で買い取るということを購入時に確認できることもGoZefoを選ぶ大きな理由になりました。

 

MyFareBox [旅行業者向け航空券サイト]

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シリーズA($5M):リクルートホールディングス

旅行業者向けグローバル航空券サイトMyFareBoxを運営するMystiflyは、リクルートホールディングスをリードに$5Mを調達した。

Mystiflyは世界の70か国以上の900以上の航空会社、供給業者による予約可能な航空券を一つのプラットフォームで提供しています。

リクルートはじゃらんエイビーロードで航空券を取り扱っていますが、今回の投資がどういった意味を持つのかはよくわかりません。

 

BharatBazaar [農産物B2Bマーケットプレイス]

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シード(非公開額):BeeNext, TV Mohandas Pai, Kunal Shah, Sandeep Tandon, Tracxn Labs, Anupam Mittal, Amit Gupta

農産物のB2Bマーケットプレイスを運営するBharatBazaarはBeenextなどからシードで非公開額を調達しました。BharatBazaarでは農家と食品加工業者や輸出業者が取引することができます。

インドでは国民の約半分が農業に従事しています。近年のモバイルインターネットの普及により、農村部に住む農家でさえもインターネットにアクセスできるようになりつつあります。

こういった背景から、農業問題をテクノロジーで解決しようとするスタートアップが最近急増しているように感じます。YCombinatorに採択され、日本のTokyo Founders FundMistletoeからも支援を受けている農業サプライチェーンスタートアップKisan Networkについては詳しくCNET Japanで執筆しています。

 

InnerChef [フードデリバリー]

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シリーズA($2.5M):Mistletoe, M&S Partners

オンラインフードデリバリーを運営するInnerChefが日本のMistletoeとM&S PartnersからシリーズAで$2.5Mを調達しました。

InnerChefは自社のキッチンで料理を作って配送するサービスと、地域の個人やデザート屋からデザートを購入することのできるデザートマーケットプレイスを提供しています。

フードデリバリー業界では2015年末から2016年前半にかけて倒産やオペレーション停止をするスタートアップが多く発生しました。その理由はユニットエコノミクスの健全性が関係してきます。フードデリバリースタートアップは、売上やユーザー数の指標ばかりを追いかけ、LTV>CPAの状態、つまりユニットエコノミクスを達成できずにお金を燃やし続けました。さらに、多くのプレイヤーが参入したために、マーケット自体が過当競争に陥ったこともユニットエコノミクスを達成できない要因の1つになりました。そうした状況を危惧した投資家たちはフードデリバリー市場からお金を引き上げていきました。

レストランの料理をデリバリーするだけのフードデリバリースタートアップと比較して、InnerChefは自社のキッチンで料理を作るため、マージン率を高めることができます。また、平均オーダー料金は500Rp(約800円)となっており、上位中間層から高所得者をターゲットとしているため、デリバリーコストもペイしやすそうですね。

 

【その他の資金調達を発表したスタートアップ】

Moglix:工業製品B2Bマーケットプレイス

GOQii:ヘルスケアウェアラブルデバイス・コーチング

AppsDaily:スマホ保険・保証

FlexiLoans:SME向けレンディング

Scandid:ショッピングディスカバリー・クーポン

Indian Gifts Portal:オンラインギフトプラットフォーム

Muhuratmaza:オンラインプジャ予約サービス(プジャ=ヒンディーのお祈り)

Giftxoxo:アクティビティポータル

UE LifeSciences:乳ガン早期発見テクノロジー

Remitr:海外送金サービス

Nettlinx:ネットインフラサービス

MeraKisan:農業サプライチェーン

World Art Community:アート製品・手工芸品マーケットプレイス

Uniphore:音声認識技術スタートアップ

Neurosynaptic:遠隔医療サービス

Azuro:不動産管理サービス

Ray IoT:幼児モニタリングソリューション

Sportido:スポーツ・フィットネスポータル

Realbox:データアナリティクスサービス

KOOH Sports:スポーツスクール・トレーニングサービス

SIBIA Analytics:ビジネスアナリティクス

ChicsConnect:グローバル女性コミュニティ

 

【M&A・ビッグニュース】

  1. インド大手婚活サイトのbharatmatrimony.comを抱え、様々な結婚関連サービスを提供するMatrimony.com Pvt Ltdが2016年11月の上場計画を発表しました。bharatmatrimony.comでは、ユーザー自身が結婚相手を探すこともできますが、親が息子や娘の結婚相手を探すためにもよく利用されています。検索項目には宗教や母語、カーストまで含まれます。インドではお見合い結婚率が未だに75%程度あると言われています。最近はTinderなどの出会い系アプリも都市部の若者を中心に人気を集めつつありますが、自由恋愛の普及にはまだまだ時間がかかると思われます。

 

 

参考:Funding Galore: Startup Fundings Of The Week [3 October – 8 October]

サイバーエージェントベンチャーズのインド投資リサーチャーとしてインド在住。大学時代に休学し、インドで不動産事業立ち上げとEdtechスタートアップQuipperでインターン。今後20年間でインド、東南アジア、アフリカで起こるであろう経済成長と社会変化に携わりたく現地で奮闘中。

河野 優人(Yuto Kono)

サイバーエージェントベンチャーズのインド投資リサーチャーとしてインド在住。大学時代に休学し、インドで不動産事業立ち上げとEdtechスタートアップQuipperでインターン。今後20年間でインド、東南アジア、アフリカで起こるであろう経済成長と社会変化に携わりたく現地で奮闘中。